2023.12.14
  • RPAについて

【事例紹介】ipaSロボ ユーザー会2023を開催しました

執筆者:須永みどり

毎年恒例の「ipaSロボ ユーザー会」が今年も開催されました!
本会では、導入企業様がipaSロボを活用して業務効率化に取り組む事例をご紹介頂き、参加ユーザー企業様に業務効率化向上のためのヒントを提供することを目的にしています。

今年のテーマは「RPAの力を広める~社内プロフェッショナルを育てよう~」

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本記事では、導入企業各社様がどのように業務効率化の改善や推進に取り組まれたかをご紹介します。
こんな方におススメの記事です。    
  ◎RPA導入を検討中の方
  ◎他社の業務効率化への具体的な成功事例を知りたい方、実際に使われているRPAの機能をイメージしたい方
  ◎RPAを導入したが思うように活用できないという方

株式会社読売IS様「RPAの社内浸透に向けた取組みについて」


株式会社読売IS様は、新聞の折込広告を手がける広告会社様です。新聞の発行部数減少や折込広告の多品種小ロット化など、時代の変化に柔軟に対応しながら、RPAツールipaSロボを活用し、業務効率化を進めています。

ポイントはスピード感!時間削減率は驚異の90%を実現

「スクリプト開発を含め、全て社内で対応できるようにする」
対策すべき業務の数が膨大であり、それぞれ仕様も異なる。また、外部に発注していては、スピード感のある業務効率化は進まない。-株式会社読売IS様-


株式会社読売IS様では上記方針を掲げ、ipaSロボの導入を全社プロジェクトと位置づけ、専任の推進責任者や推進マネージャーを選出。更に、社内からは18名の技術スタッフを公募し、彼らにipaSロボの運用・保守・改善を任せました。この取り組みにより、導入初期から中期の4年間で、対象業務の時間削減率は平均して90%/年の驚異的な効果をもたらしました。 

現場の声を取り入れ、課題に立ち向かう

プロジェクト発足時、全社で270件もの業務自動化の要望が寄せられました。しかしその中には自動化には適さない業務も含まれており、一つずつ業務を精査・選定し、モデルケースとしてRPAの開発を進めました。その結果、自動化に適した業務を特定し、着実に社内の自動化を進めていくことができました。 

実感と課題:アンケートから見えた今後の展望

ipaSロボの浸透により、約4割の社員が効果を実感している一方で、非利用者の7割以上がipaSロボを利用したいと考えているが利用できる環境がないという現状が浮かび上がりました。 

未来への展望:全社への浸透と利用促進

現在の課題は、環境・体制の整備、自動化への知見の情報共有が挙げられました。課題に対処するため、全社的な業務自動化の教育発信をプロジェクト形式で行い、ipaSロボをより広く活用するための環境整備を進める計画です。 

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株式会社読売IS様の業務効率化への取り組みは、全社のプロジェクトとしてPDCAサイクルを回して業務効率化を更に加速させるエピソードとなりました。

クマガイ特殊鋼株式会社様「ipaSロボと一緒に働く~停滞から自立、そして自走へ~」


クマガイ特殊鋼株式会社様は、創業110年の鋼板の販売・加工を行っている会社様です。

2019年から業務自動化の検討し、当初は完璧を求めるあまり挫折。しかし、あるきっかけから再び業務自動化に挑戦する事になったお話をご紹介します。

成果を求める過剰な期待から挫折。挫折からの転換。

2019年当初は「費用対効果」「完全自動化」を追求し過ぎた結果、期待する効果を得ることが難しいと判断し、RPA導入を断念しました。そして、RPAが運用はできていない状態が続いている中、ある一通のメールが届きました。

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「ipaSロボの稼働はいかがでしょうか?サポートが必要な場合はご連絡をください

このメールがきっかけになり、ipaSロボの様々なサポートを活用し、「まずはやってみよう」と完全自動化から部分的自動化への意識が生まれました。 

自動化には半年以上が必要?実際は予想より短い期間で自動化が実現。

当初は業務自動化にかかる時間は半年から1年を予想していました。しかし、実際はipaSロボサポートメンバーのWebレクチャーやメールでの質疑応答で予想の半分ほどの期間で一連の業務の90%を自動化することに成功しました。

短い期間で実現した鍵は、ipaSロボの直感的な操作性や専門用語を使わないレクチャーにより、「自分でも出来そう、まずはやってみよう」という考えになり、行動できたことだと思います。

経営陣のターニングポイント:ipaSロボの「費用対効果」だけでは表せない効果を発見

RPAを活用していくなかで費用対効果以外の効果を実感したエピソードをご紹介します。

ターニングポイント①: 業務引継ぎの負担

業務引き継ぎの負担を軽減するため、人からipaSロボへ置き換える事に。今後の退職時のリスク回避・新たな社員募集や育成のコスト削減を期待した瞬間でもありました。

ターニングポイント②: 基幹システムの課題

既存の基幹システムの機能追加を繰り返した結果、複雑で高コストとなってしまいました。その反省をもとに、新基幹システムはシンプルな構造にし、機能を外部アプリに集約。また外部アプリとシステムの橋渡しは人ではなく、ipaSロボで自動化できると考えました。 

上記の気づきを通じて、経営陣もipaSロボの費用対効果以外の効果を理解しました。 

ipaSロボのコアユーザーに成り得る特性と階層

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ロボの活用を推進するうえで、コアユーザーに成り得るのは、トライアル&エラーを楽しめゲーム感覚で挑戦出来る人だと考えます。また、中間管理職は業務全体を見渡すことと、実作業の内容を把握していることからサポート役として適任です。このような体制でipaSロボの活用を推進していく予定です。 

挑戦と結果のまとめ

最初から過度な期待をせず、全自動化でなく、リスク回避し、できることから自動化を進める。効果は後から現れる。まずはやってみようという考えでipaSロボの活用に取り組むことで自動化による業務効率化の可能性が広がったと感じています。

クマガイ特殊鋼株式会社様の業務効率化への再挑戦は、あるきっかけから成功の一歩を踏み出したエピソードとなりました。

大津鉄工株式会社:ipaSロボとAPP連携の活用事例について


創業100周年を迎えた建築資材の製造メーカー様です。
様々なアプリケーションとの連携を実現し、ipaSロボを導入することで2200時間もの短縮した成果をご紹介していきます。

多種多様なアプリケーションとの連携を実現

大津鉄工株式会社様では、基幹システムやメール、勤怠システム、Web、社内セキュリティソフトなど、多岐にわたる様々なアプリケーションを利用しており、アプリケーションとの連携を効率的に進めるため、ipaSロボをご活用いただいています。

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3年間で26もの自動化を実現。業務自動化の活用事例をご紹介

多数の実現した自動化の中から、いくつかピックアップしてご紹介させて頂きます。

基幹システムの売上データ処理
  ipaSロボが基幹システムに入力された売上データを抽出・加工し、Excelの一覧表に変換。
免許証や車両の管理業務
  従業員や車両の状態、有効期限を把握し、状況に合わせた督促のメール送信を行う。
Web上の電子請求書取得処理
  ipaSロボがダウンロード・データ保存・印刷を自動で行います。
社内セキュリティソフトのログ管理業務
  社内セキュリティソフトのログから一覧表を作成します。
ノーコードツールのデータ処理
  自社開発のノーコードツールに入力されたデータをipaSロボがクラウド上から取得・編集加工し、一覧表を作成します。 

担当2名で累計2200時間もの時間短縮。進む自動化を、発想の転換で更なる向上へ。

業務自動化を実現していく一方、単純にipaSロボだけでは、多大な処理時間を要してしまう課題に直面しました。そのため、Excel処理の部分はVBAVisual Basic for Applications)を導入し、全体の処理時間を大幅に短縮。月間削減時間は1000時間に達し、3年間の累計削減時間は2200時間に及びました。また、この成果はipaSロボの担当者2名のみで実現出来ました

今後の展望と課題

大きな成果が得られる一方で、会社全体では業務効率化は停滞していました。全社員の意識を変え、ipaSロボをより広範な業務に活用していくことが重要な課題となり、引き続き効果的な活用と社員の意識改革を進めていきたいとのことでした。

最後に


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ロボサポートチームでは、お客様の業務改善を支援し、業務効率向上の助けになるように日々邁進しております。ご紹介した事例が、皆様の業務効率化の一助になることを切に願っております。

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